しばし間が空いてしまいました。
ルーデル機のその2はコックピット周辺と、主翼の加工の途中までです。
コックピットの構成部品は下の写真の通りです。
まず計器板ですが、キットのモールドはG型のものとはかなり違っています。
資料を見る限りではどちらかというとA型などに近いように思われます。
さて、キットのパーツを削って作り直してもよいのですが、丸ごと削って貼り直すのも
手間ですので、プラ板を利用して新しく作ることにします。
0.14mm厚のプラ板で段差をつけつつ、計器部分は丸棒を薄く切ったものを貼って作ってみました。
次はコックピット床面の部品を見ていきます。
冒頭の写真から、フットペダル部分のモールドおよび後部の謎の囲い型の出っ張りを削除します。
また、操縦桿根元近くに構造材が出っ張っている部分があるため、そこはプラ角棒を
取り付けています。
その他、後部座席の座席下支柱(?)の形状とバッテリーのモールドを削ってシャープにしています。
また、このキットをそのまま組み立てると、コックピット後部の壁面(実機でいう防弾板)が
ありませんので、プラ板で取り付けます。
機銃下部には、弾薬収納ボックスと空薬莢収納ボックスをプラ板で作っておきます。
なお、空薬莢収納ボックスから伸びるプラ棒は薬莢排出シュートです。
次に機体側の壁面を加工します。
現代機と違って水平面に操作パネルが用意されておらず、基本的に機体内壁にレバーなどが
とりついている構造のため、機体側へ部品を取り付けていく必要があります。
まず、最初に内壁の構造材を取り付けました。
この壁面に、実機の資料を参考にしながらプラ材を貼り付けていきます。
右側の壁面にはブレーカーパネルがありますので、プラ板に細丸棒を細切れにしたものを
とりつけてパネルを作ってみました。
これを貼り付け、その他後部座席のディテールやパイピングなどを追加したものがこちらです。
次に後部座席を見ていきます。
キットに付属している部品はこちらです。
実際の後部座席はパイプを加工して作られており、さすがにこのパーツをそのまま
使うのは抵抗感があるため、プラ棒を使って作ってみます。
なんとか、実機の雰囲気を壊さないものが出来ました。
ついでにフットペダルもプラ棒とプラ板で製作。
機体を組み立てるときに壁面と壁面の間に橋渡しで取り付けます。
お次はキャノピー後部の円形モールド部分。
赤丸の内側にうっすらモールドされている部分です。
実機では、この円形の中にPRE4方向探知アンテナが入っており、アンテナ上面は
透明なアクリルのカバーで覆われていたということです。
そこで、この部分をくりぬいてアンテナを取り付けておくことにします。
くりぬいたサイズに合うようにアンテナ収納スペースを作り、プラ棒を利用して
PRE4アンテナを作ります。
ところで、このほかに前後部座席間の壁面があり、こちらもこのようにディテール
アップ作業を進めていました。
ところが、ふと気になってキャノピーと合わせて見たところ、まるでサイズが合わない罠。
仕方ないので、上半分はキャノピー側を作るときに合わせて作ることとし、
コックピット側では切り落として進めることにします。
さて、これでコックピット側の部品はあらかた揃いましたが、いったんコックピットは
ここまでとして、主翼を見ていくことにします。
なにぶんレシプロ機の経験が無いので、部分部分を完成させる前に平行して様子を
確認しながら進めることで勘違いや思い込みによる失敗を防ぐ試みです。
キット付属の主翼パーツはこちらです。
まずはパーツを見ながら組み立て方を考えていきます。
主翼では着陸灯部分が唯一の開口部ですが、プラの厚みが目立つので、ここは
削りこむことにします。
主翼下部を見ると、フラップの作動アームが板になってしまっています。
あまりにも寂しいディテールなのでここは修正したいところです。
また、フラップと主翼の取り付け部分もモールドがアバウトなので、思い切って切り離し、
取り付け部分は作り直すことにしました。
さて、このキット自体はモールドは凹なのですが、ややだるい感も否めないため、
思い切って埋めて彫り直すことにしました。
黒い瞬間接着剤で埋めたのがこちら。
同様に機体側も埋めておきます。
瞬着が乾燥したところでヤスリで削り、モールドのへこみ部分以外の瞬着を
落としてしまいます。
モールドを埋めたところで、個々のディテールに入っていきましょう。
まず、機体下部にラジエータ周辺から。
ラジエータの取り付け部分は平坦ですが、実際には主翼内部へと空気が誘導されるように
なっています。
そこで、一旦その部分を開口してしまいました。
また、主脚の根元部分ですが、かなり隙間が空いています。
実際にはこの部分には隙間も継ぎ目もありませんので、このままでは後々面倒になりそうです。
そこで、まず主脚根元を切り離してしまいました。
伸縮カバー上部にはもともと継ぎ目があるため、ここで切断する分にはあとで継ぎ目消しの
苦労も生じないという寸法です。
切り離した根元部分を機体に接着したものがこちら。
さて、先ほど開けたラジエータの開口部も開けっ放しではまずいので、
スロープ部分と底面をプラ板で作っておきます。
実機ではもう少し深いと思いますが、覗いてほぼ見えない深さになるのでこの程度に
しておきます。
またこの写真では先ほど取り付けた主脚根元の継ぎ目もパテで埋めてあります。
最後に、着陸灯を取り付ける後部壁面をプラ材で作り、組み立て前の加工は終了です。
最後に、上下のパーツを組み上げて、主翼の基本が出来ました。
何やら、気楽に作るはずがだんだんおかしなことになってきていますが、とりあえず
今回はここまで。
次回はその他のパーツ類の加工や機体の組み立てに入って行ければと考えています。
それではまた。