2009年3月アーカイブ

前回の予告通り、今回はインテーク部分とテイルコーン作成、それと細かなパーツ類の作成を
進めていきます。

まずはインテークの製作。

インテーク機体側オリジナル

機体部分はこんな形になっていますが、覗くと見えてしまう部分なので、まずは抜いてしまいます。

インテーク機体側切り抜き後

実を言うと、突き当たりの壁面部分は最終的に見えなくなるのでここまで切り抜く必要は
なかったのですが、気づいたときには後の祭り。
こちらを参考にされる方は強度などを考えても垂直部分の壁面はそのままにされることをオススメします。

次に、インテーク自体を加工していきます。

インテークオリジナルパーツ

キットでは、一部の上面のみ壁面がありますが、その周辺部分に段差があったり、これからの
加工作業の妨げになるため、一旦切り落としてしまいます。

インテーク上面切り落とし後

切り離したら、次はディテール部分に取りかかります。
入り口部分の段差はヤスリで削り、壁面をなめらかにします。
また、メインランディングギアがとりつく部分の根元は若干凹んでいるため、そこを切り欠いてプラ板で
くぼみを作ります。

インテーク主脚根元部分

お次は、エンジン吸入側のフィンを作ります。
Su-33で使用されているのはSu-27同様、AL-31Fというエンジンのようです。
このエンジンは吸入側のフィン枚数がどうやら23枚だそうで、知ってしまったからには23枚で
作らないと・・・と。

まずは、土台として0.5mm厚のプラ板を直径13mm程度の円形に加工します。

インテークフィン土台

次に、3.0mm x 0.5mmのプラ棒を同じ長さに切断して土台に取り付けていきます。
中心部分は3mm径のプラ棒先端を丸く削って取り付けています。

インテークフィン組み立て中

これを左右二つ作って完成したのがこちら。

インテークフィン完成

完成後に眺めながら、フィンの部分は、0.5mm厚ではなく、0.3mm厚程度にしておけば
よかったなぁと思いましたが、まぁ後の祭りというか、今回はこの辺で妥協しておきましょうw

続いて、インテーク上面を作っていきます。
まずは、前半分から。

入り口部分のエッジが分厚くならないようにするため、0.3mm厚のプラ板で作っていきます。
主脚収納部にかかるぶぶんは同じく0.3mm厚のプラ板を現物合わせで曲げながらとりつけていきます。

インテーク上面前部

次に、後部ですが、強度面でくりぬく部分を0.5mm厚、曲げ加工する部分は0.3mm厚の
プラ板で作ってみました。
曲げ加工は内部に取り付けるフィンと合わせながら作ります。

インテーク上面後部

前後別に作った上面を接着し、加工したパーツを並べたのがこちら。

インテーク構成パーツ一覧

なかなかいい感じにできあがっているように見えますね。
これらを全て組み立ててしまうと内部の塗装が出来ないため、先に塗装を済ませてしまいます。

フィンと、後部はメタリックグレイ、ゲーム画面の色から、前部についてはライトシーグレイで
塗装してみました。
入り口部分は機体色で使用予定のフィールドグレイを塗装しています。

インテークパーツ塗装後

塗装後、組み立てたのがこちら。
隙間はパテで埋めてあります。

インテークパーツ組み立て後

組み立てたものをのぞき込んだのがこちらですが、奥に見えるフィンがいい雰囲気を出しています。
多少、筋彫りをした部分が段差っぽく見えていますが、実物ではここまで強調されて見えません。

インテーク組み立て後内部写真

内部の塗装が今後の作業で汚れないよう、マスキングをして一旦インテーク周りの作業はここまで。

インテークマスキング後

次はテイルコーン周辺を用意していきます。
先に、機体下面の切り欠いた部分をプラ板で再形成しておきます。
下面はSu-33ではほぼ平面ですので、1.2mm厚のプラ板を加工し、抜いたところに貼り付けます。

テイルコーン下部

アレスティングフックを取り付ける根元部分を1.2mm厚のプラ板を2mm幅程度に切断して
貼り付け、さらに後ろ半分は傾斜して厚みが増えていくため、その部分に斜めに削ったプラ板を重ねておきます。

アレスティングフック取り付け部分作成

それでは、テイルコーンそのものを作っていきましょう。

まず、図面に合わせてテイルコーンの中心部分を1.2mm厚のプラ板で作ります。

テイルコーンセンター部分

中心から離れるに従って少しずつ細くしながら加工したプラ板がこちら。

テイルコーン構成パーツ

これを貼り合わせて、丸く加工してあげるとテイルコーンができあがるという寸法です。

実際に貼り合わせるとこうなります。

テイルコーンパーツ貼り合わせ後

この段差をヤスリで削り、くぼみをパテで埋めてなめらかな円柱状に加工するとテイルコーン本体の完成です。

テイルコーン完成図

テイルコーンを機体に取り付けるためには、上面と下面の貼り合わせを完了した後でなければ
出来ませんので、テイルコーンの作業はいったんここでストップします。

次はずっとほったらかしになっていた給油プローブを作りましょう。

まず1mm径のプラ棒を曲げてプローブの軸を作ります。

給油プローブ軸

次に、1.5mm径のプラ棒を1mmのピンバイスを使ってパイプ状に加工し、短く切断します。

給油プローブ太軸部分

これを先の曲げ加工したパーツに通したものがこちら。

給油プローブ軸組み立て後

最後に、0.3mm厚のプラ板を若干やすりで薄くして後ろ半分を覆うカバーをとりつけて完成です。
完成したパーツを機体に取り付けた状態で先を出したものがこちらです。
最終的には収納した形状で作ります。

給油プローブ機体取り付け図

機体を組み立てる前に、先に機体下面の筋彫りや形状加工を終わらせておきましょう。

ずっとほったらかしになっていたカナード取り付け部分のパテを削ってなめらかにしておきます。
左右対称になるようになめらかに削ります。

カナード根元研磨後

機体下部でまだ未加工の部分が、主脚取り付け部分の後部で主脚から伸びる支柱が収納される
部位なのですが、こちらはキットだとかなり丸めになっています。
しかし、実機写真ではもう少しエッジがシャープになっているため、加工しておくことにします。

主脚支柱収納部キットオリジナル

加工したのがこちら。
壁面部分もキットのままだと厚みがあってダルいので、0.5mm厚のプラ板で作り直しています。
この状態からパテを盛って表面をなめらかに加工してやれば完成です。

主脚支柱収納部加工後

機体下部の筋彫りは、インテークなどをとりつけるとやりづらくなってしまうので、この段階で
一旦筋彫りをしておきます。

エンジンの間の細い部分などはプラ板を加工してガイドを作ったりして筋をつけていきます。

機体下部筋彫り加工中

筋彫りを終えてサーフェイサーを吹いたものがこちらです。

機体下部サーフェイサー吹きつけ後

なかなか、加工するポイントが多くて進みが遅いですが、今回はここまで。
次回は、脚収納部のディテールアップや、コックピット塗装、そしていよいよ機体上下組み立てへと
入っていくつもりです。

それではまた。

しばらく間が開いてしまいました。
前回に引き続き、パーツの加工編です。

今回は、機体と脚部関連です。

離陸前というシチュエーションを想定していますので、エアブレーキはとっとと取り付けてしまいます。
が、そのまま取り付けると内側にはまり込みすぎてしまうので、0.3mmのプラ板を挟んで位置を調整します。

エアブレーキ用スペーサー

取り付けたところがこちら。
ちなみにエアブレーキの幅が図面と比較すると若干幅が狭かったので、最終的に継ぎ目を
埋めて、別途筋彫りをし直すことになりそうです。

エアブレーキ取り付け後

さて、資料を見ながら改造ポイントを考えていきますが、ノーズランディングギアの形状が
だいぶ違っていることに気づきました。

ノーズギア資料キットノーズギア

資料と比べると、ディテールが大幅に省略されていたり、ライトの位置が違っています。
これを直すのって、ほとんど作り直すようなものなんじゃないかなとふと思ったのですが。

       |
   \  __  /
   _ (m) _ピコーン
      |ミ|
    /  `´  \
     ('A`)
     ノヽノヽ
       くく

ってことは作り直せばいいんじゃね?

(よい子は真似してはいけません)

ノーズギア製作1

まず、1.5mmのプラ棒の先端の方にピンバイスで1mmの穴をあけ、1mmのプラ棒を車軸として
差し込みます。

次に支柱に当たる部分を作ります。
支柱を取り付けるための接合部をプラ板で主柱中央に作り、0.4mmのピンバイスで穴を開けておきます。
1.0mmのプラ棒を支柱に使うため、適当な長さに切断し、先端に0.4mmの穴を開けます。

ノーズギア製作2

支柱と主柱を、0.4mmのプラ棒を差し込んで組み合わせます。

ノーズギア製作3

次に、主柱の中央部分の太くなっている部分です。
2.5mmのプラ棒に1.5mmのピンバイスで穴をあけ、パイプ状に加工し、それを製作した主柱に
とりつけられるよう、半分に割ります。

ノーズギア製作4

また、車軸根元部分の太くなっている部分については2mmのプラ棒を1.5mmのピンバイスで
パイプ状に加工した後、車軸に相当する部分に1mmの穴を開けます。

車軸根元部分分割前

その後、先端部分を切断し、先ほどのパイプと同様に中央で分割します。

車軸根元部分分割後

次に、キットで省略されている車輪のカバーを製作します。
0.14mm厚のプラシートを切断し、0.3mm厚のプラ板を間に挟み込んで形を作ってみました。

車輪カバー

これらを主柱に取り付けて大まかな形を整えます。
貼り合わせたパイプは継ぎ目をパテで埋めてなめらかにし、その他の実機にあるディテールを
プラ棒で作り込んだのがこちら。

ノーズギア完成1ノーズギア完成2

配線は、太いものは0.4mmのプラ棒、細いものは0.1mmの銅線を利用しています。
ライト部分は後ほどクリアパーツ類を加工して作ります。

機体部分にとりつく支柱のカバーを最後に取り付けます。
まず2mmの角棒に1.5mmのピンバイスでパイプ状に穴を開けます。

角棒パイプ加工

次に、このパイプの一片を切り離し、片方を丸く加工し、ノーズギアから伸ばしておいた
プラ棒へカバーとして取り付けると完成です。

角棒パイプ加工2カバー取り付け図

次に、ノーズギアの車輪部分ですが、タイヤ部分近くのボルトがないのが寂しい感じです。

ノーズギア車輪実機比較

ピンバイスで0.3mmの穴を開け、そこにプラ棒を差し込みます。

ノーズギア車輪穴開け加工ノーズギア車輪プラ棒取り付け

差し込んだプラ棒をほんの少し残して切断すると、こんな風に完成です。

ノーズギア車輪完成

ノーズギアについては、いったんここまでに留めておきます。

さて、次に機体のディテールを見ていきます。
ランディングギア格納庫を見ると、これもいささか実機と違っています。
まず、ノーズ部分。

ノーズギア格納庫キットまま

完全な格納庫の内部写真は残念ながら資料がないのですが、写真に若干見えている部分や、
よりビッグスケールのキットなどから推定すると、キットのような箱形ではなく、かまぼこ形を
ひっくり返したような形だと思えます。
そこで、まず既存のものを切り抜いてしまいます。

ノーズギア格納庫切り落とし後

このとき、ついでに、先ほど作成したノーズギアから伸びる支柱がはまるくぼみ部分も
作り込んでいきます。
くりぬいた後、裏面からプラ板を貼り付けて凹ませます。

ノーズギア支柱格納部切り落としプラ板取り付け後

格納庫の壁面は0.3mmのプラ板をたわませてはめ込み、かまぼこ形を作ります。

ノーズギア格納庫壁面組み込み

前後の壁面もプラ板を取り付け、内側の出っ張っている部分を0.5mmのプラ板を同様に
たわませてはめ込むことで作ります。
また、格納庫カバーを開閉するシリンダーの根元部分を1mmのプラ棒で取り付けてあります。
この部位は若干壁面より浮いているため、0.4mmのプラ棒を先ほどの1mmのプラ棒に差し込み、
それを支柱にして1mm弱、先端部分を壁面から浮かしています。
脚部根元部分にも0.4mmのプラ棒を橋渡しに取り付け、脚をその上に取り付けられるようにしてあります。

ノーズギア格納庫完成

次にメインギア側の格納庫を見ていきます。
キットそのままの形状はこちらですが、どうも小さい気がします。

メインギア格納庫キットまま

試しにメインギアの車輪を乗せてみると・・・

メインギア格納庫大きさ比較

すごく・・・小さいです・・・

ということで、とりあえず、広げてみました。

メインギア格納庫拡大

ところで、このキットはメインギア格納庫の底面を上側の機体部分で兼ねているのですが
側面がほったらかしになっています。

メインギア格納庫側面

これではあんまりなので、格納庫を別途作って取り付けていきましょう。

0.5mmのプラ板を細く切断し側面に接着し、底面を0.3mmのプラ板で作ります。
高すぎると、機体上部と干渉するために底面は0.3mmのプラ板としています。
ただ、実際それでも干渉するため、機体上部裏面を干渉しないように加工してあります。

メインギア格納庫取り付け1メインギア格納庫取り付け2

このままだと、単なる箱になってしまい、いささか寂しいので底辺1.5mm高さ0.4mm程度の
三角形をプラ板を切断して作り、梁を再現してみました。位置などは正確な資料がないため、
アバウトですが雰囲気はよくなりました。

メインギア格納庫梁取り付け

パイピングなどもしていきますが、それらは塗装などがある程度進んだ段階ですることにして
とりあえず現時点ではここまでで留めておきます。

さて次。
写真では多少順番が前後していますが、インテーク部分を見ていき・・・たいところですが、
ちょっと今回長くなりすぎたので、日を改めて続きを記載することにします。

次回はインテーク部分の製作とテイルコーン部分の作成などです。

それでは、また。

自己紹介

名前:Nork(のーく)

10数年ぶりに模型を始めた出戻りモデラーです。
ジャンルは特にこだわらず、いろいろ作っていこうと思います。

このアーカイブについて

このページには、2009年3月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2009年2月です。

次のアーカイブは2009年4月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.21-ja