2009年6月アーカイブ
いよいよ最後の工程です。
まずはパイロンから。
キットには、写真のように同じ形状のパイロンが六つついています。
しかしながら、実際のSu-33翼下のパイロンは場所によって異なる3種類のパイロンが
つきます。
上の写真はゲーム中のものですが、実機でも同様の3種のパイロンがついています。
そこで、付属のパイロンを加工して3種類のパイロンを作ることにします。
できあがってみると、付属のパイロンを加工して作る意味があまりなかったような気もしますが、
あまり深く考えず、塗装をしていきます。
根元は機体色、それ以外はスカイグレイにて塗装しました。
さて、製作の冒頭ではR-77を作ろうという話をしていたのですが、
これがなかなかのくせ者で、なんとか一つ作ったものの、あのフィンを再現して
残り五つを作るのは製作期間がさらに一月ほどかかりそうだったので今回は
断念することにしました。
ということで、ゲーム中のもう一つの兵装であるQAAMを選択した姿を
作ることにします。
ちなみにこのQAAMという兵装は、実際のミサイルに当てはめると、形状からR-73と推測されます。
また、同様に形状から通常ミサイルはR-60と思われます。
ところで、キットにはR-73が付属していますが、残念ながら本体の径が明らかに細く、
このまま使うのは難があります。
また、R-60に関しては全く付属していませんので、今回はどちらもゼロから作ることにします。
まずR-60は1.5mmのプラ棒を軸とし、フィンは0.3mmのプラ板を切り出して作ります。
また、R-73は2.5mmのプラ棒を軸として同様に0.3mmのプラ板でフィンを作ります。
それぞれ組み立てるとこうなります。
一つずつ作ったところで、複製作業に入ります。
小さい部品なので一本ずつ別の型を取ると、レジンが少量になりすぎるため、
一つの型にしてしまいます。
型が出来たらレジンを流して成型します。
今回、レジンは、ウェーブのレジンキャストEx(アイボリー)を使用しました。
多少、シリコン型のあわせが適当だったため、バリが出ていますが、複製自体は
うまくいっているようです。
バリを削る作業をしながら、平行してどんどん型抜きをしていきます。
無事に必要分の複製が完了しました。
R-60は2本だけが必要分ですので、使わない分はストックしておきます。
ゲーム中の色を参考に塗装すると、ミサイルの完成です。
冒頭で製作したパイロンと、ミサイルを組み合わせて機体に取り付けます。
これで完成・・・と言いたいところですが、一つうっかりしていた部分を追加します。
翼端灯です。
プラ材の破片でベースを作り、小さく切ったミラーフィニッシュをその前方に
貼り付けます。
ミラーフィニッシュの上に木工ボンドを盛って乾燥したところで、上からクリアブルー、
クリアレッドを塗装すれば完成です。
なかなか綺麗に出来ました。
さて、以上で長かった作業もようやく終わりです。
機体の完成した姿は、次回のギャラリー編にて。
今週中には上げる予定です。
ではまた。
早速前回の続きを見ていきましょう。
今回はアレスティングフックの製作から。
キットのアレスティングフックは情報が少なかったせいなのか、かなり細身のものが
ついています。これを太く加工するのは手間なので、ゼロから作ってしまいます。
最初にプラ棒の先を少し細くしたものを作ります。
次に、フック部分留め金部分としてプラ棒の真ん中に穴を開けたものを作り、それを
先ほどのプラ棒先端に差し込んで、横から細いプラ棒を通して固定します。
次に、留め金の下部にフック部分を取り付け、ボディの中程にプラ棒で突起を作ります。
なお、横に並んでいるのがキット付属の部品です。だいぶ細いですね。
塗装は、実機もゲームも白黒のしましまなので、その通りに。
フック部分は脚部同様ライトシーグレイを使いました。
塗装したら機体に取り付けますが、その前に機体側に受けの金具を作っておきます。
テイルコーン下部に二つ穴を開け、それぞれに真鍮線を差し込んで切断した後、
その上に円弧状に曲げた真鍮線を接着します。
接着後、メタルプライマーを塗って銀色に塗装しておきます。
金具が出来たら、機体にアレスティングフックを取り付けて完了。
次は、排気ノズル内にある、アフターバーナー部分を作ります。
まず、プラ板をリング上に切り出したものと、0.3x0.8mmのプラ材を3mm程度の長さに刻んだものを
用意します。
刻んだ材料を大きなリング外周にぐるっと取り付け、内側に小さいリングを置いてリング同士を
刻んだプラ材でつなぎます。
乾燥したところで塗装します。
今回は、メタリックグレイ(タミヤアクリル XF-56)にて塗装しました。
塗装したら排気口に取り付け、軽くエナメルの黒でウォッシングしてトーンを落ち着かせます。
排気口のノズル部分はキットのパーツのディテールも悪くないのでそのまま使います。
根元部分はチタンシルバー(X-33)に若干クリアブルー(X-26)を混ぜたもの、先端部分は
同じくチタンシルバーにつや消しの黒を2:1程度混ぜたものを塗ってみました。
乾いたらこれを機体に取り付けます。
完成したものを見ると、排気口からのぞき込んだときに、アフターバーナー部分が見えて、
ぐぐっとディテールアップしていますね。
次はIRST部分です。
IRSTの中身を先に作ります。
プラ丸棒の先端を丸く削って切断し、両脇に細丸棒を刻んだものを取り付けて軸のように
作り付けます。
なお、右の写真の真鍮線は塗装時の持ち手です。塗装後には取り外し、パーツとして利用するのは
先端部分だけです。
このパーツをつや有りの黒(X-1)で塗装し、機体のIRST部分に取り付けます。
さて、次にカバーですが、このサイズのカバーをクリアパーツを削りだして作るのはなかなか
難しいので、今回は塩ビ板をあぶって球面に押しつけて作ることにします。
プラ丸棒の先端をIRSTの内部を作った時のように丸め、あぶって柔らかくした塩ビ板に押しつけて
型どりします。
突起部分を切り離すと、目的の部品が出来ますので、それを機体に取り付けます。
ついでに、だいぶ以前に作ったまま放ってあった給油プローブも取り付けました。
別パーツで取り付けると、モールドだけで済ませるよりもずっと雰囲気が出ますね。
主要な部分はほぼ出来てきましたので、アンテナ関係にいきましょう。
キット付属のピトー管はやや分厚いのでヤスリで薄くしてから取り付けます。
ピトー管の色は、実機だとスカイグレイか明灰白色のような色味に見えますが、ゲーム中の
色は暗い金属色に見えるため、メタリックグレイで塗装しています。
左垂直尾翼後部についているアンテナを0.4mmのプラ棒を軸に、プラ材をデザインナイフで
小さく刻んだものを取り付けて作ってみました。
かなり小さいパーツですが、こういう部分を作ると、精細感がぐっと高まってきます。
なお、垂直尾翼アンテナ部分の色は、実機ではなくゲームの色を参考に白色で処理しました。
そうそう、すっかり忘れていましたが、機銃もつけました。
0.8mmのプラ棒に0.4mmのピンバイスで穴を開け、ガンメタル(X-10)で塗装して短く切って
機体に取り付けます。
機首先端のピトー管は、キットのパーツほぼそのままですが、先端部分をヤスリで鋭くしています。
以上で、兵装以外の機体周辺パーツ取り付けが完了です。
次回は、兵装を取り付けていよいよ完成の予定。長かった・・・w
それでは、また。
今回は前回作成したデカールの貼り付けと、兵装以外の周辺パーツの作成、
取り付けを進めていきます。
まずはデカールの貼り付けから。
カラーのデカールを切り離したものがこちらです。
この中で、主翼部分の美希画像は、中央付近にちょうど主翼折りたたみ部分が来るため、
ゲーム中では蝶番となる部分が露出して画像が切れています。
デカールでもその部分を抜いておかなければ継ぎ目部分が綺麗にいきませんので
貼り付ける前に現物あわせで切り抜いておきます。
さて、デカールが準備出来たら順次貼り付けていきます。
この辺りはあまり説明する内容もないので貼り付けた写真を貼るだけに留めます。
なお、いくつかのコーションマークはキット付属のデカールを利用しています。
ただ、キットには主翼付け根部分の赤い破線で描かれた四角のデカールがありませんので
それについてはデカール貼付後、塗装で再現することにしました。
軽くであれば、カラーのデカールの上にはマスキングテープを貼っても大丈夫です
(白黒の方はインクが剥がれるのでダメ)。
なお、中央部分のアイマスロゴは、貼るときに剥がれが出てしまったので後で貼り直す予定のため
マスキングテープが被るのは気にしていません。
塗装が終わったのがこちら。
若干ラインが太いですが、まぁ許容範囲でしょう。
その後、剥がれたデカールを貼り直します。
さて、印刷したデカールやキット付属のデカールはかなり鮮やかなため、いささか機体のトーンと
違和感が出ます。
そこで、全体のトーンを整えるために機体色を溶剤で希釈して、うっすらと全体を機体色でコートしました。
その後、表面にクリアを吹き、その上から半艶のコートをかけます。
写真では分かりにくいですが、こうすることで全体のトーンが揃ってきました。
さて、次に機体に取り付けるパーツ類を用意します。
まずはずっと放置していた主脚から。
Su-27と比較して太くなっていることと、ノーズギアにディテールアップの度合いを合わせるために
プラ棒などを加工してパーツを作ります。
3.0mmのプラ棒を中心として部品を取り付けていきます。
車軸と交わる部分は3.5mmの角棒を切り出し、削って軸の穴を開けて作ります。
車軸根元と3.0mm丸棒を間に2.5mmの丸棒を挟んで接着します。
2.5mmの直径があればある程度の接着強度が取れるため、特に芯を追加したりはしていません。
次にサスペンションのつなぎ部分をプラ板で作ります。
中程を平刀でえぐって凹ませています。
サスペンションと、別途プラ板とプラ棒を使って作ったブレーキパッドを取り付けたものがこちら。
さて、主脚には途中、薄い鋼板のようなベルト上のものがいくつかついています。
プラ板などで再現するには薄すぎるので、ここはマスキングテープを材料にすることにしました。
細く切ったマスキングテープを主脚に巻き付けて、あとでサフを吹くと、微妙な段差をうまく
表現することが出来ます。
最後にブレーキホースを0.1mmの銅線で追加します。銅線は瞬間接着剤で止めますが、
その上から細く切ったマスキングテープを巻き付けて、バンドで止めてあるように作ります。
その後、以前作ったノーズランディングギアと共にサフを吹き、塗装しました。
なお、塗装にはゲーム画面のカラーリングを参考に、ライトシーグレイ(タミヤアクリル XF-25)を
使いました。
また、サスペンションの軸部分のメタルカラーは、ハセガワのミラーフィニッシュを使ってみました。
伸縮性に優れ、表面の凹凸にうまく馴染むため、非常に使いやすい材料でした。
いささか高い材料ですが、ここぞという場所にお勧めです。
ノーズギアのライト部分にもミラーフィニッシュを使います。
まず、円錐状に加工したプラ棒の平たい面にミラーフィニッシュを貼ります。
その上から透明な材料で覆うと、煌めきのあるライトが出来ます。
透明な樹脂ならなんでもよいのですが、今回は手持ちの木工ボンドを使って済ませました。
木工ボンドは耐湿性と強度には難がありますが、ちょっとした透明な部位が必要なときには
気楽に扱え、乾燥もそこそこ早いので意外と使えます。
次にタイヤの塗装です。金属部分はディープグリーンに若干白を混ぜてくすませたものを
塗っています。
また、タイヤ部分はフラットブラックにフラットホワイトを多少混ぜたものを塗りました。
真っ黒を塗ってしまうとおもちゃっぽくなってしまいますが、つや消しの灰色を塗るとゴムのような
印象を与えることが出来ます。
タイヤを塗装したら機体に取り付けていきましょう。
このとき、主脚は機体との間に支えを作り付けます。プラ棒とプラ板とでそれらしく作ってみました。
ノーズ側はこんな感じです。
遠目に眺めるとこんな感じになります。
次は脚部格納庫の扉です。
実機ではエッジ部分に段差があるため、パテを盛った後にエッジのパテを切り取って段差をつけてみました。
内部を赤、外部を機体色で塗装します。
また、星のパール塗装もまとめて行います。
ノーズ側の内壁にキット付属のボンベと、ボンベから伸びる管を銅線で追加します。
ボンベの位置はSu-27と違い、機体の中心軸から外れていますので注意。
扉を機体に取り付ける前にメイン格納庫内の支柱根元に当たる部分をプラ材で作っておきます。
その後、扉を機体に取り付けます。
メイン側の扉に取り付けた開閉用ジャッキは、0.8mmと0.4mmのプラ棒を組み合わせて組み立てたものです。
また、ノーズ側は、あらかじめ格納庫内に作り込んであったジャッキの根元から0.4mmのプラ棒を
扉側の突起へと橋渡しで取り付けています。
さて、周辺パーツが意外に多く、長くなってきたので、続きはまた後日に。
脚部がとりついてくると、だいぶ完成に向けて近づいた実感が出てきます。
それでは、また。